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4月22日(木) 1日目 さよなら、父さん。ごめんね。

職場で、いつもと変わらない時間を過ごしていると、妹から1本の電話が入った。
これがきっかけだった。

「お父さんが亡くなっていた。早く帰ってきて」

シンプルな一言を聞いて、様々な想いが頭の中でいっぱいになって混乱していた。
いつかは覚悟をしていたけれど…。
職場の上司に報告をし、すぐに帰宅をした。

家に着いたら、警察の方が6人ほどで作業をしていた。
妹と、従兄弟2人が既に駆けつけてくれていた。
妹に話を聞くと、亡くなってから大分経ってしまっていたようだ。
こう聞くと、遠方に住んでいたの?と思うかもしれないが、しょっちゅう連絡は取っていたし、先月の17日にもたわいもないメッセージを交わしていた。
何より、私の家も電車で20分ほどで来れる距離だし、妹の職場は徒歩5分ほどで、姪っ子甥っ子も徒歩10分圏内に住んでいたはずで、定期的に会っていたと聞いていた。
隣の家の人ともよく話をしていたようだし、発見が遅れる要素がないはずだ。と思った。
しかし、1年ほど前からコロナウイルスを警戒し「俺は高齢だし、糖尿病があるから、なるべく来るな。新型コロナウイルスにかかるとお互いに嫌な思いをするかもしれない」と再三言っていたのを思い出した。それは家族みんなに言っていたようで、携帯での連絡を除き、会うことを避けていたようだ。一昨年はみんなが取っ替え引っ替えに、毎週のように会っていたのに。

警察の作業がすすみ、父と対面することができた。
遺体の話は苦手な方も多いと思うので、ふんわりと書くと、よくニュースとかで聞く、孤独死の遺体そのものだった。4月ということもあり、まだ、原型を留めてがいたのが救いだったが、発見が遅くなったことへの罪悪感でいっぱいになった。
匂いについては、自分の親だからか、不思議と気持ち悪くはなかった。(私は少し気になる程度。ティッシュを鼻に詰めてれば全然大丈夫でした。衛生面的なことは気をつけた方が方が良かったかも)
警察とも調整し、葬祭業者をいくつか教えてもらって、連絡をとった。とても丁寧な業者で、様々なアドバイスをくれた。
・先祖代々のお墓があるなら、住職に連絡を取ること。
・葬儀についてどうするか。住職の意向と家族の意向を聞くこと
色々と片付けをした際には従兄弟がとても助けてくれた。実は従兄弟の父も一人暮らしで、一昨年に孤独死をしていた。片付けは慣れているから。とは言っていたが、とても心強く、安心した。

その一つ、父の田舎の住職に連絡を取ることとのことで、住職へ電話をした。
電話番号は父の携帯に登録をされていた。生前、墓参りの際には父が連れて行ってくれて、住職とはよくお話をしていただいたので、父が亡くなったことを伝えると悲しんでくれた。住職と話し合った結果、コロナもあるため、田舎からこちらに呼ぶことは難しいそうだ。
葬祭業者にその旨を伝えると、葬儀はどうするかという話があったが、父は生前から親族葬を希望していた。それを踏まえて、今回は父の兄弟も田舎にいることもあり、こちらでは火葬のみを行い、四十九日に田舎にお骨を届け、お経を読んでもらう。ということになった。
親族としては家族葬をしっかりしてあげたかった。ごめんね。父さん。

そんなことをしていると、警察の現場検証も終わったようで、遺体を葬祭業者へ運ぶことになった。
見送る瞬間、想いが溢れ、涙が出た。次に戻ってくるのは骨になってから。

その後もやることは山積み。臭いがついているものを袋に入れた。
初日については、このくらいしか、やる余裕がなかった。
一人っ子だったら、従兄弟がいなかったら、と思うと、恐ろしくなった。

亡き父がこの世に生きていたんだということを、記録に残してあげたいと思い、始めました。
また、このブログが皆さんの大切な方を孤独死させない、少しでも警鐘になればいいなと思います。
貴方の大事な人は今、連絡は取れますか?
最近とっていないのであれば、後悔しないように連絡してください。
私は正直、油断していました。
一人暮らしなのに。
持病があるのに。
コロナウイルスのせいで、親族みんなが同じように自重していたとも知らずに。
私だけでも世論を無視をしてでも、家のモニター越しにでも、会いに行けば良かった。

全ては私のせい。

毎日、軽い気持ちでなく、感謝の気持ちを残したい。
父さん、ありがとう。

まとめ
・もし、連絡がつかない家族がいたら、警戒すること。家族が最初に入り第一発見者となると警察は色々確認することが増える模様。臭いなどがあったら、警察に連絡をして、一緒に部屋に入ると良いのかも。一昨年叔父さんが同じように孤独死をした時は家族は警察と一緒に入ったため、確認の時間が短かったようです。
・葬祭業者を決めた。心当たりがない場合は警察に相談する。いくつか知ってる業者を教えてくれるので、その中から自分で決める。
・葬儀の方式の決定。お墓の住職に連絡を取った。
・コロナウイルスを警戒し、会うことを自重して、連絡も数日取ってない家族は
いませんか?特に一人暮らしのご両親の場合はすぐに確認を。後悔をしないために。

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